ドケルバンとは?基本の病態と原因
腱と腱鞘の間に起こる炎症
「最近、親指のつけ根がズキズキするんだよね…」それってもしかして、ドケルバンかも?
ドケルバン(正式名称:ド・ケルバン病)とは、手首の親指側にある2本の腱(長母指外転筋腱・短母指伸筋腱)と、それを包む腱鞘との間に摩擦が起きることで生じる炎症のことを指します。腱が腱鞘を通る際にスムーズに動かなくなり、痛みや腫れが出る状態です。
この状態が続くと、手首を動かすたびに「ピリッ」と痛みが走ったり、腱が引っかかるような違和感を覚えたりするようになります。なかには、親指を動かすだけでもツライ…と感じる方もいるようです。
日常生活では「スマホを持つ」「赤ちゃんを抱っこする」「フライパンを握る」といった動作でも症状が悪化すると言われています。
ドケルバンになりやすい人の特徴
では、どんな人がこのドケルバンになりやすいのでしょうか?
実は、特に多く見られるのが以下のような方々です。
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妊娠・出産期の女性:ホルモンバランスの変化や赤ちゃんの抱っこなどで手首に負担がかかるため。
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更年期の女性:女性ホルモンの減少によって腱の柔軟性が失われやすくなると言われています。
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スマホやパソコンを頻繁に使う人:片手持ちで親指を酷使する動作が、炎症のきっかけになることも。
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育児・介護中の方:赤ちゃんの抱き上げやオムツ替えのような繰り返し動作が要因とされています。
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厨房や調理業務に従事する人:包丁や鍋を長時間握り続けることで腱鞘に負担がかかりやすいです。
特に手を酷使するシーンが多い方は、日々のケアや動作の見直しが重要になってくるかもしれません。
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セルフチェック
自宅でできる簡易テストとその見分け方
「もしかして、ドケルバンかも?」そんなふうに感じたら、自宅で簡単にできるチェック方法があります。それが「フィンケルシュタインテスト」と「アイヒホッフテスト」という2つのテストです。ちょっと聞き慣れない名前ですが、どちらも病院で触診の際に使われる方法として知られています。
まずは、フィンケルシュタインテストのやり方から。
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親指を内側にしまい込むように、他の4本の指で軽く握りこぶしを作ります。
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その状態で、手首を小指側にゆっくり倒してみてください。
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親指の付け根や手首の外側あたりに痛みが出る場合、このテストが陽性と言われています。
「それ、やってみたらズキッときた…!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
人によっては強く痛みが出ることもあるので、無理は禁物です。力を入れすぎず、ゆっくり動かすのがポイントです。
続いて、アイヒホッフテストについても紹介します。
こちらはフィンケルシュタインと似た動作ですが、違いは「他人が手首を動かすかどうか」にあります。
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親指を握り込んだ状態の手をまっすぐ前に出します。
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もう一方の手(あるいは第三者)が、テストを受ける手の手首を小指側へゆっくり押し倒します。
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親指のあたりに痛みや違和感が出たら、陽性と判断されることがあるようです。
自分で動かすフィンケルシュタインに対して、アイヒホッフは“他者の力”が加わる分、痛みが強く出やすいと言われています。
もちろん、これらのテストだけで断定できるわけではなく、「あれ?」と感じた段階で医療機関での相談を視野に入れておくと安心です。
一度チェックしてみると、自分の手首の状態が少しだけわかりやすくなるかもしれませんね。
(引用元:https://www.joa.or.jp/)
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