オスグッド病

正式にはオスグッド・シュラッター病と呼ばれるこの症例は、若いアスリートや成長期の子供たちで多くの発症例があります。一般的な症状としては、膝の前、特に脛骨の粗面部分に生じる痛みと腫れが挙げられます。この痛みは、跳躍や走行、階段の昇降時、あるいは長時間の立ち仕事後などに特に顕著になります。また、関節部分に小さな骨の隆起や固まりが形成されることもあります。

主な原因は成長期の骨や筋肉への過度なストレスや外傷です。10～15歳の成長期にある子どもたちは、脛骨の成長軟骨が非常に繊細であり、頻繁な運動や活動により、微小な損傷が累積し、最終的に炎症や痛みを引き起こすことがあります。サッカーやバスケットボール、陸上競技といったジャンプや急激な動きを伴うスポーツをしている子どもは特にリスクが高いとされています。

オスグッド症状の治療では、大腿四頭筋のストレッチやアイシングを中心に行うことが多いですが、これだけでは改善に至らないケースも少なくありません。特にスポーツを続ける上では、症状の持続が課題となることがあります。しかし、当院では特別な治療法を用いることで、高い完治率を実現しています。

また、ご自宅でのセルフケアも有効です。

有効的なセルフケア「つまんで振り子運動」

椅子に座り、痛みが出ている脛骨粗面を親指と人差し指でつまみながら、5センチほど足を浮かせて前後にブラブラさせてください。これを10回を3セット、1日3回おこないましょう。

多くの場合は成長とともに自然に改善されますが、症状が強い場合や持続する場合はには専門家との相談が必要です。下記などで改善をしていきましょう。

ブレースやサポーターの使用

膝を安定させ、負荷を軽減するために、特定のブレースやサポーターが使用されることがあります。これにより、日常生活やスポーツ活動中の膝へのストレスを軽減できます。

適切なウォームアップ

運動前の準備運動が大切です。特に、膝周辺の筋肉を柔軟にするストレッチは、オスグッド症候群の予防や治療に効果的です。

トレーニングの見直し

高負荷のトレーニングや急激なトレーニング量の増加は、膝へ過度な負荷をもたらす可能性があるため、トレーニングの強度や量、頻度を適切に調整することが重要です。

オスグッド症候群は、成長期の子供や青少年に一般的な病状であり、適切なケアや治療を受けることで、症状は大きく軽減されることが期待されます。日常生活やスポーツ活動を安全に楽しむために、適切な予防策や治療法を取り入れ、必要に応じて専門家の意見やアドバイスを求めることが重要です。